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【10分で分かる】縄文時代はいつから始まった? ~日本のはじまりをのぞいてみよう~

皆さんこんにちは、パルです!

今回は縄文時代を扱います。

高校になるとやたらと詳しく縄文時代の授業ありますよね(笑)

中学生の方は日本の成り立ちを、何となくでいいので抑えましょう!

縄文時代はどんな特徴があるのか、詳しく見ていきます。

そもそも勉強の仕方を知りたいという方は、こちらをご覧ください!

そもそも「縄文」ってどういう意味?

縄文時代は、大体紀元前11,000年頃に始まり、約2,300年前まで続きました。

実に10000年縄文時代だったという事です。

「縄文」という名前は、「縄の文様(もんよう)」がついた土器(下の写真)からきています。

〈出典: 新潟県十日町市笹山遺跡出土 十日町市博物館蔵 Wikimedia Commons〉

このような装飾が多く施されている縄文土器を、「火炎土器」と言います。

縄を押しつけたような模様がついている土器が多く見つかったため、この時代を「縄文時代」と呼ぶようになりました。

この時代の人々は、土器を使って食べ物を煮たり、水を保存したりしていました。土器が登場したことで、料理の方法もグッと進化しました。

時期年代(おおよそ)特徴土器のスタイル
草創期約16,500年前〜約12,000年前– 日本最古の土器の登場- 狩猟・採集中心、まだ定住は少ない厚手で丸底の土器、押し引き文様(縄文というよりも刻み文が多い)
早期約12,000年前〜約7,000年前– 気候が温暖化して定住が進む- 漁労や植物採集の発達丸底・深鉢形の土器が多い、縄目の文様が増える
前期約7,000年前〜約5,000年前– 集落が発達し、竪穴住居も出現- 栽培植物の利用が拡大火炎土器に代表される複雑な装飾が出てくる
中期約5,000年前〜約4,000年前– 縄文文化の最盛期- 大集落・交易ネットワークが発展華やかな深鉢土器、文様が最も複雑になる
後期約4,000年前〜約3,000年前– 気候が寒冷化し資源が減少- 生活がやや苦しくなる装飾が減り、実用性重視の土器が増える
晩期約3,000年前〜約2,400年前– 稲作文化が伝来(弥生時代へ移行)- 金属器も少し伝わる文様は単純化し、弥生土器に近い形が増える

6つの区分を簡潔に説明すると、以下の通りです

  • 草創期
    日本列島の土器文化のスタート。世界的にも最古級。文様はシンプル。
  • 早期
    気候が温暖化 → 漁労や採集生活が安定。縄目の文様(いわゆる「縄文」らしさ)が広がる。
  • 前期
    有名な「火炎土器」(新潟県信濃川流域など)が作られたのもこの頃。装飾性がピークに近づく。
  • 中期
    縄文文化の最盛期。人口も増え、交易も活発。土器の装飾は最も派手。
  • 後期・晩期
    気候変動で暮らしが厳しくなり、土器は実用性重視へ。やがて稲作が伝わり、弥生時代に移行する。

縄文時代は6つの区分に分かれていて、縄目の文様が登場し始めたのは「前期」からです。

「草創期・早期は土器が登場したばかりなので地味な見た目で、前期・中期で装飾性が爆発し、後期・晩期で落ち着き実用性を追い求めている」と覚えましょう!

縄文時代の特徴

日本列島の形成

旧石器時代まで、日本列島はユーラシア大陸と繋がっていました。

縄文時代になると地球規模で暖かい気候に変化し、南極の氷が解け水位が上昇し、大陸と分断されました。

旧石器時代の地質時代を「更新世」、縄文時代の地質時代を「完新世」と言い、日本列島が大陸から切り離された事を「縄文海進」と言います。

縄文海進により大陸のマンモスなどの巨大生物は日本列島に入ってくる事が出来なくなり、生物の絶滅と繁栄が加速しました。

縄文人のくらし

縄文時代の人達は、現在のように農業はあまりしていませんでした。

そのかわり、自然の中で狩りをしたり、木の実を拾ったり、魚を獲ったりして生活していました。

これを「狩猟・採集」といいます。

弓矢を使って動物をしとめたり、貝を採ったりするために、海や川の近くで生活していた人たちも多かったようです。

日本列島が大陸と切り離され天敵が居なくなった為、動物達は段々と小型化しています。

食べ物のカスなどを捨てた「貝塚(かいづか)」という、ゴミ捨て場のような場所も発見されています。

現在発見されている有名な貝塚は、東京にある大森貝塚」モース(下の写真)という人物が発見しました。

〈画像:Wikimedia Commons〉

住んでいた家

縄文人は「竪穴住居(たてあなじゅうきょ)」という、地面をほって柱を立てて屋根をかけた家に住んでいました。

地面を少し掘ったところを住居とする事で、夏は涼しく、冬は暖かいという工夫がされていて、自然と上手に付き合い、生きていた事が分かります。

また、一か所に長く住む「定住(ていじゅう)」の文化が始まったのも、この頃です。

集落(しゅうらく)と呼ばれる村のような場所で、みんなで協力してくらしていたんですね。

縄文時代で一番有名な遺跡は三内丸山遺跡!

〈画像:Wikimedia Commons〉

私も実際に足を運んでみましたが、のどかで広く、まさに縄文時代を表す遺跡だと思います。

竪穴住居の中に入り、縄文時代の生活を体感出来るので、一度は行ってみて下さい!!

不思議な土偶(どぐう)

縄文時代の文化の中でも、特におもしろいのが「土偶(どぐう)」です。

粘土で作られた人や動物の形をした像で、全国でたくさん見つかっています。

土偶はお守りのように使われていたり、病気やケガが治ることを願って作られたとも言われています。

なかにはハート形の顔」(下の写真)や「宇宙人みたいな姿」の土偶もあり、縄文人のユニークな感性を感じ取れます。

〈出典:群馬県東吾妻町出土のハート形土偶、Wikimedia Commons〉

なぜ縄文時代は終わったのか

紀元前10世紀ごろ、大陸(朝鮮半島経由)から 稲作(米づくり) が伝来しました。

縄文人はそれまで 狩猟・採集・漁労 で生活していましたが、稲作が広まり農耕中心の暮らしに変わっていきました。

稲作の伝来は食料の長期保存という新しい文化をもたらします。

一年分の食料を確保出来るようになったので、寿命も延びました。

しかし稲作は土地の状況や農業に従事できる人数によって収穫高に差が生じ、食料を巡って争いが始まると人々の生活は一変し、縄文時代は終わりを告げる事になりました。

詳しくは次回の弥生時代で詳しく解説します!

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