皆さんこんにちは、パルです!
今回は尊王攘夷運動と新選組を解説していきます。
桜田門外の変は知ってるけど、その後何が起きたの?ってなっている人いませんか?
気づいたら薩長同盟に移行している人方に、その間の期間に何が起こっていたのか徹底解説します。
前回の復習を行いたい方は、こちらをご覧ください!
尊王攘夷運動の広がり
桜田門外の変で井伊直弼(下の写真)が暗殺された後幕府の力は弱まり、世間では「尊王攘夷」という考えが勢いを持ちます。

〈画像:Wikimedia Commons〉
「尊王」とは天皇を大切にすること、「攘夷」とは外国を追い払うことです。
尊王攘夷運動は、井伊直弼率いる幕府が、外国にビビり天皇に無視して日米修好通商条約を結んだ事に対しての反動でした。
日米修好通商条約締結以来日本の経済は混乱し、民衆達も尊王攘夷運動を歓迎していました。
尊王攘夷運動のトップを走る長州藩は、下関海峡を通る外国船を砲撃したりと、好き勝手やっています。
しかし尊王攘夷運動は段々とエスカレートし、「天誅」と称して反対派を暗殺しまくるようになっていました。
孝明天皇(下の写真)は外国と戦争はしたくないが、外国は嫌いなので攘夷の考え方には基本賛成ですが、天皇の名前を使って好き勝手やってる尊王攘夷派は許せませんでした。

〈画像:Wikimedia Commons〉
そこで起きたのが、「八月十八日の政変」です。
八月十八日の政変は、尊王攘夷派を京都から追い出すために、天皇の命令を受け天皇の御所を封鎖し、尊王攘夷派の公家や長州藩を追放しました。
こうして尊王攘夷派は反撃の機会を伺うことになります。
公武合体政策
尊王攘夷運動が広がる中、幕府も黙っていた訳ではありません。
幕府の権威を回復するために「公武合体(こうぶがったい)」という政策をとります。
これは、「公」(天皇や朝廷)と「武」(幕府)が力を合わせて国を強くする考えです。

〈画像:Wikimedia Commons〉
その一環として、第14代将軍・徳川家茂(上の写真)と孝明天皇の妹である和宮(かずのみや)(下の写真)を結婚させ、連携を強くし幕府反対派を抑え込もうとしました。

〈画像:Wikimedia Commons〉
しかし、世間では幕府が権威を回復する為に,天皇を利用し政略結婚していると映り、長州藩などではますます幕府に反発する声が強まります。
再び長州藩などの尊王攘夷派が京都に集まって暴れだすのを防ぎたい幕府は、京都の治安を守る兵として新選組(下の写真は新選組の隊旗)という警察組織を設けました。(もとは将軍家茂の警護としての募集で集まった人達)

〈画像:Wikimedia Commons〉
新選組と聞くと戦っているイメージが多いと思いますが、それは新選組が京都の治安を守る警察組織だからです。
新選組の初仕事は「池田屋事件」(下の写真は池田屋の跡地にオープンしたお店)です。

〈画像:Wikimedia Commons〉
京都の池田屋というお店に、尊王攘夷派が集まっているという情報を聞きつけ、新選組が襲撃し一網打尽にしました。
この功績によって、新選組は世間に名を知らしめる事が出来たのです。
長州藩と幕府の対立が激化
尊王攘夷運動を強く掲げる長州藩は、天皇誘拐計画を立てます。
京都を火の海にしてその混乱に乗じて、天皇を長州藩まで連れていくという計画です。
1864年に長州藩の兵が京都に上洛しましたが、事前に計画を知った幕府は会津藩と薩摩藩の軍を動かし、長州勢を撃退しました。
これを「禁門の変(又の名は蛤御門の変)」(下の写真)と言います。

〈画像:Wikimedia Commons〉
僅か一日の戦闘でしたが、京都の市街地は大きな被害を受け、火事で多くの家が焼けました。
この戦いで長州藩は御所に発砲したので「朝敵」と認定され、討伐の対象になってしまいます。
天皇は幕府に長州藩を討伐するよう命令し、幕府はこれを受け、長州藩を罰するために軍を送ります。
これを「第一次長州征討(せいとう)」といいます。
幕府側のリーダーを任せられたのは西郷隆盛で、西郷は長州藩の尊王攘夷派の幹部を処刑させ、長州藩の勢力を削ぐことに成功しました。
これと同時期に起こっていたのが、下関戦争(下の写真)という大事件です。

〈画像:Wikimedia Commons〉
1863年、イギリス・フランス・アメリカ・オランダの4か国で長州藩に戦争を仕掛けてきました。
いつまでも貿易の邪魔をしてくる長州藩に対して、武力を差を見せつけ黙らせるのが目的でした。
4か国の兵力は軍艦17隻・大砲288門と言う、まさに無敵の連合艦隊で、長州藩はボコボコにされました。
これを受け一部の藩では「力で外国を追い払うのは無理だ」と感じ、長州藩の内部でも攘夷は不可能だと考える人が大半となっていくのでした。
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