こんにちは、パルです!
今回は奈良時代について解説します。
奈良時代の教科書読んで、大仏作ったんだーで終わっている人いませんか?
実は大仏を造ったことよりも、仏教が流行った理由の方がよっぽど大事です。
奈良時代はテストにも受験にもメチャクチャ出てくるので、超丁寧に解説します笑
大事な事柄は黄色で大事過ぎる事は赤で、登場人物は青でマーカーしてあるから、チェックしてね!!
前の時代を復習したい方は、こちらをご覧ください。
そもそも奈良時代ってどんな時代?
覚えてほしいのは、大きく分けてこの3つです!
- 天災(地震・干ばつ・病気・)が頻発していた時代
- 税金が本格的に導入された時代
- 仏教が本格的に農民にも流行り始めた時代
メチャクチャ大事な要点3つなんだけど、皆さんこう思わなかったでしょうか?
「いや興味ない!」って(笑)
天災はともかく仏教とか税金とかって、中学生の皆は正直興味無いと思います。
これが奈良時代がイマイチぱっとしない理由です。
でも大丈夫です、上に書いた3つは全部繋がっていて面白いので、丁寧に説明していきます!
奈良時代の要点

〈画像:Wikimedia Commons〉
奈良時代は710年に平城京に遷都して始まりました。
しばらくは平和が続きましたが、724年に聖武天皇(上の写真)が即位すると、天災が頻発するようになりました。
聖武天皇は何とかして国を安定させるべく、当時国として進んでいた唐(中国)で流行っていた仏教の力で国を守る事を決めました。(鎮護国家思想)

仏教を国に広める為各地に、「国分寺」と「国分尼寺(女専用)」を建てさせて、平城京には
東大寺(上の写真)と大仏(下の写真)を建てさせました。

平城京に大仏を造る時に、民衆の理解を得る為説教的に活動した人こそ、中学生で習う行基と言う人物です。

〈画像:Wikimedia Commons〉
でも実際に建築するのは勿論農民で、過酷な作業や病気が流行って命を落とす人が多いのが現実です。
加えて、農民は飛鳥時代に制定された税金(租・調・庸)も納めなければならず、厳しい生活を強いられました。
そこで農民は生きていく為に、様々な手段で対抗しました。
〈手段1:逃亡〉
国から与えられた田んぼ(口分田)を放棄して、山などに逃げた農民の事を、浮浪農民や逃亡農民と言います。
しかし、朝廷(政治を行っている組織)の役人に見つかると厳しい罰則があったので、別の手段を取った農民もいます。
それが第2の手段、「出家」です。
〈手段2:出家〉
出家とは仏教の道に進みお坊さんになる事で、聖武天皇が推し進めた仏教が、実はここで繋がってきます。
農民が出家した理由は「税金が免除されるから」です。
マニアックな話ですが、仏教の考え方では「前世」・「現世」・「来世」に分かれていて、現在我々が生きている世界は「現世」で、出家した人は「来世」扱いになります。
税金を課す事が出来るのは「現世」だけと決めているので、この考え方利用して、仏教を全く勉強していない農民ですら、出家する人が続出しました。
この状況に困った聖武天皇も黙っていません。
仏教の本場の唐(中国)から招集したのが、鑑真(下の写真)です。

〈画像:Wikimedia Commons〉
鑑真は戒律(お坊さんになる為のルールブック)を日本に伝え、一切勉強していない農民がお坊さんになるのを阻止する為に活動した人でした。
この流れが分かると得点力アップ!
奈良時代の大きな流れを確認しましたが、ここでは前の章の知識の補充をしていきます。
奈良時代で成立した書物に、「古事記」(下の写真)という書物があります。

〈画像:Wikimedia Commons〉
この書物は日本の成り立ちから、飛鳥時代の始まりである推古天皇(下の写真)までの歴史が記されています。

〈画像:Wikimedia Commons〉
天皇家は神様の子孫という設定になっているので、聖武天皇は天災が起きた時に、神様にお願い出来ませんでした。(自分が実質神様っていう設定だから)
故に新しい文化である仏様に頼ったっていう経緯があります。
因みに奈良時代の重要書物として、「日本書紀」(下の写真は第一巻)、「風土記」、「万葉集」があるから、ここも要チェックです!!

〈画像:Wikimedia Commons〉
農民が口分田を捨てて逃げた理由として、死後に国に返却するという決まりがありました。
頑張って耕した口分田を、国に取られるのが分かっている為、当然口分田なんて要らないっていう気持ちです。
そこで朝廷は自分で開拓した土地に関しては、自分の土地にして良いという法律を作る事で、農民のモチベーションを上げる政策を打ち出しました。
それが743年の墾田永年私財法です。
しかしこの法律によって権力のあるお寺や貴族達は、土地を開拓しまくって多くの土地を私有地化していきました。
これが平安時代でよく聞く「荘園」に繋がっていくので、覚えておきましょう!
受験生の方へ
大学受験を迎えるに当たって、絶対に外せない書籍があります。
それが日本史一問一答です。
日本史一問一答【完全版】3rd edition [ 金谷 俊一郎 ]
今まで多くの日本史一問一答に目を通してきましたが、ダントツで使いやすいのが東進ブックス出版の一問一答です。
最難関大学にもバッチリ対応できる問題量で、共通テストの対策も勿論万全です。
以下が実際の例題です。
日蓮は[★★]教が仏法の正しい教えである事を悟り、
[★★★]を唱える事によって救われると説いた。
文章が虫食い形式になっており、虫食いの[]の中に星1〜3が書かれていて、一目で単語の重要度分かります。
例題の答えは、★★=法華、★★★=題目、となります。
私立大学にしろ、国公立大学にしろ、日本史受験をするなら絶対に必要になる書籍です。
学校のクラスを見渡すと、既に持っている人もいるのではないでしょうか。
自分が受ける大学の難易度に合わせて、勉強量を調節できる書籍なので、受験勉強のゴールを知る為にも、一回は目を通して欲しいです。
早めに対策した者が受験勉強を制します。
さぁ、日本史を楽しみましょう!
コメント