この記事では、なぜイランとイスラエルは対立しているのか?なぜアメリカまで関係しているのか?を分かりやすく解説します。
近年、中東ではイランとイスラエルの対立がたびたびニュースで報じられています。
しかし、ニュースを見ていても
- なぜイランとイスラエルは対立しているのか
- そもそもいつから敵同士なのか
- なぜアメリカまで関係しているのか
と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
実はこの対立は最近始まったものではなく、1979年のイラン革命やパレスチナ問題、宗教・政治の対立など、複雑な歴史的背景が関係しています。
更に現在の中東では、イラン・イスラエルだけでなく、アメリカや周辺国も関わることで、情勢はより複雑になっています。
この記事では、
- イランとイスラエルが対立するようになった歴史
- 両国が敵対する理由
- アメリカがイスラエルを支援する背景
などを、分かりやすく解説していきます。
↓こちらの記事もご覧ください!↓
イスラエルとイランは元々敵国ではない
1948年:イスラエルが建国される
皆さんあまり知らないと思いますが、イスラエルは割と最近建国されています。
キッカケは第二次世界大戦が終了した事です。
現在イスラエルがある土地には、エルサレムというユダヤ教の聖地があります。
↓エルサレムに関してはこちらをご覧ください!!↓
まずはイスラエルの場所を確認しましょう!

〈イスラエル:Wikimedia Commons〉
ユダヤ人がナチス・ドイツによって迫害されていたのは、皆さんご存じだと思います。
第二次世界大戦が終わり、世界中で「ユダヤ人の国が必要だ」という世論が強くなります。
しかし現在のイスラエルの場所には、長らくイスラム教を信じるアラブ人が住んでいます。
国際連合(アメリカが主導)はこの問題を解決する為、パレスチナ(イスラエルがある土地)を2つに分ける案を出しました。

青がユダヤ人の土地、オレンジがアラブ人(イスラム教)の土地です。
ちなみに聖地エルサレムはユダヤ人の土地に属しています。
もちろん、
- ユダヤ人 → 賛成
- アラブ側 → 反対
となります。
当然です、アラブ人からしたらいい迷惑ですよね。
このようにイスラエル国内では、ユダヤ教vsイスラム教となっています。
次はイランとの関係を見ていきます。
親米政権だったイラン
当時のイランは帝政によって統治されていました。
イランの皇帝は、「モハンマド・レザー・パフラヴィー」という人物です。

〈モハンマド・レザー・パフラヴィー:Wikimedia Commons〉
彼は1941年9月16日~1979年2月11日まで、イランを統治していた皇帝です。
この政権は
- 親アメリカ
の政策をとっていた為、アメリカと良好な関係を築いていました。
当然アメリカ主導で建国されたイスラエルとも、良好な関係を維持していました。
しかし次に解説する出来事をキッカケに、一気に関係が悪化します。
1979年:イラン革命(イスラエル・アメリカとの関係悪化)
今までが親米政権だったので、イラン国内にはイスラム教とは真逆の文化が普及していました。
アメリカの映画文化や華美な服装・食文化など、イスラム教とはかなり違いますよね。
イランには元々イスラム教を信じる人が多く住んでいる為、皇帝の政策に不満を持つ人が多くいました。
人々がイスラム教を中心とした国を作り直そうとして起こったのが、イラン革命です。
皇帝は追放され、イスラム教の最高指導者である「ホメイニ師」が政権を握りました。

〈ホメイニ師:Wikimedia Commons〉
「ホメイニ師」はアメリカの文化を悉く否定し、イスラム教中心の国へと変貌させていきます。
しかもアメリカ自体も名指しで批判しまくった為、当然関係性は急速に悪化します。
こうして現在まで続く、争いの幕が上がります。
1979年11月:イランのアメリカ大使館占拠事件
イランの首都テヘランに置かれているアメリカ大使館がイランによって占拠されました。
アメリカ大使が人質に取られ、数か月に渡り監禁される事件が発生します。
この事件をキッカケに、アメリカはイランに経済制裁を開始し、両国の関係性は悪化の一途を辿ります。
イランの「イスラエル=敵」とする政策
パレスチナ問題
イスラエル建国によって、多くのパレスチナ人が土地を追われました。
国連がパレスチナを半分に分割したと聞くと問題ないように思えますが、多くのパレスチナ人がユダヤ人が原因で土地を追い出されているのです。
しかもパレスチナには聖地エルサレムがあるので、イスラム教にとっても非常に大切な土地な訳です。
イラン革命後の政府はイスラエルを「パレスチナを占領する国家」として敵視するようになりました。
革命の輸出戦略
イランは直接イスラエルと戦争するのではなく、イスラエルと戦う組織を支援する戦略をとっています。
ニュースではよく、「イスラム過激派組織」という言葉で耳にすると思います。
イスラム世界の繁栄と聖地エルサレムの奪還を掲げ、現在もイスラエルと敵対しています。
代表的なのが次の2つ組織です。
他にもあるので気になる方は追加で調べてみて下さい!
ハマス
パレスチナのイスラム組織で、ガザ地区を支配しています。

〈ガザ地区:Wikimedia Commons〉
ガザ地区はイスラエルのほんの一部です。
イスラエルは国内に過激派組織を抱えているので、紛争が絶えないのです。
ヒズボラ
レバノンの武装組織です。
レバノンはイスラエルの上に位置している国です。

〈レバノン:Wikimedia Commons〉
イランはヒズボラに資金や武器を提供しているとされています。
イスラエルは北の隣国に敵対勢力を抱えている為、国内だけでなく国外からも攻撃を受けています。
イランの核保有がアメリカ・イスラエルとの関係悪化を決定付ける
2002年:イランの核濃縮施設が暴露される
中東情勢が複雑化する中、現在まで争いの火種となっている事実が明るみになります。
イランが核兵器を製造している事が、何者かによって暴露されました。
衛星画像で見にくいですが、ナタン核施設と言います。

〈ナタン核施設:Wikimedia Commons〉
アメリカ大使館占拠事件以降、イランはアメリカから経済制裁を受けてきました。
しかし核兵器となると、国際問題に発展します。
アメリカは勿論、EUや国際連合も経済制裁を開始し、イランは大打撃を受けました。
しかしイランは核兵器の製造を止めません。
孤立が加速する国際社会で生き残る為に、圧倒的な武器が必要だと考えているのです。(北朝鮮と同じです)
アメリカは絶対に核保有を許しません。
友好国でない国が核を保有すると、アメリカの危機に直結します。
我々日本人は広島と長崎に原爆を落とされているので、イメージが沸きやすいと思います。
核は全てを破壊する武器です。
核を巡る争いが加速していきます。
2015年:イラン核合意
アメリカの大統領が「バラク・オバマ」だった時、中東情勢が落ち着きを見せます。

〈バラク・オバマ:Wikimedia Commons〉
欧米諸国とイランが核開発に制限を掛ける代わりに、経済制裁を解除する事に合意しました。
全く折れる気配の無いイランに、譲歩したのです。
オバマが印象に残っている方、多いと思います。
大統領初の広島訪問など、アクロバティックな外交が印象的な人物でした。
2018年:アメリカがイラン核合意を離脱
アメリカの大統領が「ドナルド・ジョン・トランプ」に交代すると、一気に流れが変わります。

〈ドナルド・ジョン・トランプ:Wikimedia Commons〉
イラン核合意は不完全なものだったと言い残し、核合意を唐突に離脱します。
経済制裁を再発動し、イランと決別しました。
イランも核開発を再開し、現在に至ります。
終わらないイラン戦争
アメリカ・イスラエルの目標が違う
今まで解説してきた内容を簡単に纏めると、
- イスラエル → ユダヤ人の国として聖地エルサレムを死守し、イランに対抗している
- アメリカ → 核保有を許さず、イランを敵視している
と言った具合です。
ニュースを見ていると、アメリカとイスラエルの方向性が若干ずれているのが分かります。
イスラエルは宗教戦争なので、イランがパレスチナを諦めるまで終わりません。
一方でアメリカは、イランが核を放棄しアメリカのいう事を聞くようになれば、それで目標は達成です。
それぞれの国の思惑を簡単にでも理解していると、ニュースが解像度が上がります。
要望があれば戦争の内容をタイムリーに解説しますので、お待ちください!
受験生の方へ
大学受験を迎えるに当たって、絶対に外せない書籍があります。
それが日本史一問一答です。
日本史一問一答【完全版】3rd edition [ 金谷 俊一郎 ]
今まで多くの日本史一問一答に目を通してきましたが、ダントツで使いやすいのが東進ブックス出版の一問一答です。
最難関大学にもバッチリ対応できる問題量で、共通テストの対策も勿論万全です。
以下が実際の例題です。
日蓮は[★★]教が仏法の正しい教えである事を悟り、
[★★★]を唱える事によって救われると説いた。
文章が虫食い形式になっており、虫食いの[]の中に星1〜3が書かれていて、一目で単語の重要度分かります。
例題の答えは、★★=法華、★★★=題目、となります。
私立大学にしろ、国公立大学にしろ、日本史受験をするなら絶対に必要になる書籍です。
学校のクラスを見渡すと、既に持っている人もいるのではないでしょうか。
自分が受ける大学の難易度に合わせて、勉強量を調節できる書籍なので、受験勉強のゴールを知る為にも、一回は目を通して欲しいです。
早めに対策した者が受験勉強を制します。
さぁ、日本史を楽しみましょう!
日本史一問一答【完全版】3rd edition [ 金谷 俊一郎 ]
↓詳しく解説した記事もあるので、こちらもご覧ください↓





コメント